口腔機能発達不全症とは|ひたちなか市の歯医者・歯科|なかの歯科医院
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口腔機能発達不全症とは

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口腔機能発達不全症の病態とは”「食べる機能」「話す機能」「その他機能」が十分に発達していないか、正常な機能獲得ができておらず、摂食機能障害の明らかな原因疾患がなく、口腔の機能の定型発達において個人的因子あるいは環境因子に専門的な関与が必要な状態”とされています。
発達不全と言っても機能的に全然働いていないわけではなく、幼児期・学童時期の右上がりの傾斜が少し低く、機能獲得がやや遅れている状態です。
しかしながら、たとえ遅れていても、早期に発見して良いタイミングで介入すれば軌道修正ができ、今後の発達が見込まれます。
この疾患の対象が15歳未満であることの理由もここにあります。
発見が早いほうが軌道修正しやすいため、検診のたびに口腔の機能を診ることをルーティンワークにすることが求められます。

口腔機能発達不全症の検査

検査では、保護者さまからの聞き取りのほか、かみ合わせや呼吸の状態、歯並びやのどの形態、口を閉じる力や舌の力の測定を行います。

口腔機能発達不全症対応の基本的な流れ

対応については、日本歯科医学会「小児の口腔機能発達評価マニュアル」にある「口腔機能発達不全症に関する基本的な考え方」に沿って実施します。
基本的な流れとしては、生活指導によって生活や食べ方を見直しながら、問題があった形態や機能に対する対応を進めていきます。項目ごとの対応方法と流れを、下記にまとめました。

【STEP1】生活指導

  • 姿勢の改善
  • 食事のアドバイス
    -食環境(机・椅子の高さ、食事の雰囲気)
    -食形態
    -正しい食べ方・飲み方
  • 遊びのなかで取り入れられるトレーニング

【STEP2】器質(形態)への対応

  • 萌出遅延への対応
  • 齲蝕の治療・予防
  • 舌小帯付着異常への対応

※歯列・咬合の改善を優先しないと口腔機能の改善や発達が望めない場合は矯正治療を優先(本疾患の適応外)

【STEP3】機能への対応

  • 口腔習癖の中止支援
  • 運動訓練
  1. 口唇閉鎖訓練
    ・子ども自身が行う訓練(舌まわし、上唇のばし、上唇ひっぱり、エアーストレッチ)
    ・保護者が行うストレッチ
    ・口唇のストレッチ
    ・口腔周囲筋の筋力向上(イー・ウーと発音するMFT、りっぷるとれーなー、ボタンプル、木べら・定規などを使ったトレーニング、うがいトレーニング、ガラガラうがい、あいうべ体操)
    ・遊びのなかで行うトレーニング(顔じゃんけん、吹き戻し、風船ふくらまし、風車まわし)
  2. 咀嚼・嚥下訓練
    ・MFT(ティップ、スポット、ポッピング、オープンアンドクローズ)
    ・ガムトレーニング
  3. 構音にかかわる訓練
    ・MFT(ポッピング、オープンアンドクローズ、“カッ”)
    ・ことば遊びによる運動訓練(はっきりことば、早口ことば)
  4. 呼吸にかかわる訓練
    ・鼻深呼吸
    ・あいうべ体操
    ・遊びのなかで行うトレーニング(風車まわし)

口腔機能発達不全症の症状と治療

1)歯の萌出遅延 歯がなかなか生えない
歯が生えるのが、乳歯で6ヶ月以上、永久歯で1年以上遅い場合は、口腔機能発達不全症となる可能性があるため、保護者さまと歯科医師とで相談し、何らかの対応をとります。

2)食の問題 食べる量にばらつき、強い偏食、小食、食べるのに時間がかかる
哺乳量や食べる量、回数にばらつきがあったり、偏食で同じものだけを食べたり、あるいは小食で体重が増えない、食べるのに時間が長くかかるとことがあると、口腔機能の発達に悪影響となります。
飲み込む機能(嚥下機能)、大きい虫歯、口の乾燥(ドライマウス)が原因であれば、これらを改善するため、治療していきます。

3)口呼吸(口唇閉鎖不全症) いつも口をポカンと開けている
口呼吸をしていると、かみ合わせや歯並びが悪くなりがちなだけでなく、大人になってからの睡眠時無呼吸症候群の要因にもなります。歯科医院や自宅でトレーニングを行い、改善を目指します。

4)口腔習癖 指しゃぶりが止められない
指しゃぶり、つめ咬みといった癖は、口周囲の筋肉に悪影響を及ぼします。その結果、連鎖的に問題が起こる傾向が見られ、指しゃぶりが口呼吸、歯並びの悪化、発音障害、低位舌、いびき、睡眠時無呼吸症候群へとつながっていくこともあります。悪循環は早めに断ち切ることが大切です。
指しゃぶりは本人にとって癒しの作用もあるため、4歳頃に心理面や生活リズムを整えることで、自然に止めるよう促します。永久歯が生えてきても癖が続いていると悪影響を避けられないため、本人に自覚してもらい、歯科医院にてトレーニングを行うことで改善を試みます。

主な口腔習癖(こうくうしゅうへき)
指しゃぶり/おしゃぶりの常用/タオルしゃぶり/つめ咬み/唇をかむ・吸う/舌を前に出す/飲み込む時に舌を前に出す/低位舌/頬杖

5)発音(構音)障害 ことばがうまく聞き取れない
発音障害があると、ことば通りの音がうまく発音できず、言いたいことが相手によく伝わらなかったり、周囲とのコミュニケーションに支障をきたしたりします。
歯科医師・歯科衛生士のもとで発音訓練を行うほか、舌小帯(ぜつしょうたい)が短い場合は切除することもあります。舌小帯は舌の裏側についているヒダで、これが短いせいで発音しづらいのであれば(舌小帯短縮症)、切ることで改善します。

6)いびき、睡眠時無呼吸症候群 いびきがひどい
鼻づまり、口呼吸、扁桃肥大などは、いびき、睡眠時無呼吸症候群の発症に関与していると考えられます。さらに、小児のいびき、睡眠時無呼吸症候群は歯並びに悪影響を与えることがあり、大人になってからの睡眠時無呼吸症候群の発症要因となるため、早期の改善が必要です。
治療では、口のトレーニング、矯正治療(床矯正)、などを行います。